この世界の危機にあたって思うこと①

弱者に寄り添う税制を

 豪雨で大変な被害が出ています。被災された方々のことを思うと、心が痛みます。さらにコロナ禍が追い討ちをかけます。今、この状況で何ができるか、と考えるときに、金銭的な支援も有効であると思います。

 災害が起こるたびに善意の方々の支援が寄せられることに、この国の希望を感じます。ただ、善意だけでは救えない規模の災害です。富裕層への課税を真剣に考えるときではないでしょうか。

 『資本主義と民主主義の終焉』(水野和夫・山口二郎著・祥伝社・2019年)という本の中で、水野氏が次のように指摘しています。「法人実効税率(国家に納める法人税と地方自治体に納める法人住民税・法人事業税)は、・・現在29.74%(1985年は51.04%)。・・個人の所得税の最高税率を1970年代の75%に戻してもいい。・・現在は45%。・・」(pp.193-194)