米や野菜を作っているから安心と思っていても、イノシシ、豪雨などによって収穫がなくなることも起こりうる。備えて蓄えることもある程度は必要だが、譲り合う暮らしを作りたいものだ。信頼し合える人間関係こそが、安心材料のはずだ。友を大事にしていれば、能天気に生きていても何とかなるよ。

  

  田畑を耕し、まめに手足を動かせば生きることはそれほど大変なことではないはず。おすそ分けできるほどの豊かさだって不可能ではない。そして、助け合える仲間がいれば、怖いものなし。だから、industrial(産業)ではなく、industrious revolution(勤勉革命)万歳!!

  

  安い農産物を作るよりも、サラリーマンで毎月給料をもらった方が安定した生活ができていたのは、ついこの間まで。今は、サラリーマン消滅の時代。お金が紙屑となる金融危機もあるかもしれない。米・大豆・野菜が自分で作れたら、飢えることだけは免れる。この視点は大事だと思う。

  

  技術革新で人手が余るから、大量生産・経済成長が失業者を出さないための至上命令となる。その結果、資源は枯渇するし、温暖化は進む。無駄なものを大量に作って捨てている仕組みが見えるところに労働の喜びはない。手作業に戻るしかない。衣食住の必要を満たすだけなら、手作業でも十分できるから。

  

  金の卵ともてはやし、年功序列・終身雇用・充実した福利厚生で田舎から都会に人を集め、大切に育てたのは人手が必要だったから。即戦力を求め、成果を出せなければお払い箱にするのは、IT革命で人がいらなくなったから。椅子取りゲームに勝ち残ることよりも、椅子の数を増やすことを考えた方が良い。

  

  賃労働というのは、名前を変えた奴隷労働かもしれない。特に、労働者の使い捨てがはびこるこの時代では。だから半農半Xを目指したい。実りをもたらす大地とのつながりを取り戻して、なりわいを作っていこう。そして、賃労働への依存を減らして、希望を紡ぐ日々を歩んでいきたい。

  

  家事や仕事が億劫に感じるのはどういう時だろう。疲れている時、私1人に押し付けられていると感じる時、不当な賃金での長時間労働、椅子取りゲームのような競争・・・こういう要素をなくして、必要な休息も取れるようになれば、労働は悦びになるはず。

  

  秋田の2月は、横手のかまくら祭り、刈和野の雪上綱引きなど楽しい行事がいっぱい。雪の上で遊ぶのは本当に楽しい。故郷でも子供の頃、たまに雪が積もれば、雪合戦ができるとワクワクしたものだ。本当は家事だって、仕事だって、そんなふうに楽しめたら、生きることも楽になる

  

  90代の今も現役で機織りをされている島根県の女性の話。戦争中は物不足で、お金があっても何も買えなかった。でも機織りができたから、布と交換で米を手に入れることができたそうだ。何か必需品を作る技術を身につけていたら、どんな時代でも生きていけるのだろうと、話を聞きながら思った。

  

  雪かきをした勢いで、漬物をつけて、豆を煮て、「お茶っこ」をしながら編み物を楽しむ。そんな活動的な暮らしが雪国には根付いていた。雪のない故郷に帰って、座っている状態から立つことが億劫になっている自分がいる。雪が積もれば立ち上がるしかない。雪は人を“まめ”にしてくれる恵みだったようだ。

  

  江戸時代に年貢の減免を求めて一揆は行われた。年貢さえなければと百姓は思っていただろう。今、農業でそれほど課税されないのに、なぜ、農業では食べていけないと、都会に出ていくのだろうか?福沢諭吉の顔が印刷された紙は食べられないのに、お米よりも紙をありがたがっていていいのだろうか?

  

  Essential Workを低賃金で弱者に押し付けるから、苦役となってしまう。綿摘みもアメリカ南部の奴隷の仕事だった。本当は収穫の喜びを味わうことなのに...労働を尊ぶ教育が必要だ。キング牧師は、掃除の仕事を与えられたなら、シェークスピアが詩を書くように掃除をしようと呼びかけた。

  

  Decent Work、誇りを持って従事できる仕事が、すべての人に与えられると良い。仕事を通して自分と他者を生かし、互いの喜びにつながる生き方ができれば素敵だ。そのためにもEssential Workを正当に評価し、皆で分担し、支え合う社会を作っていきたいものだ。

  

  生産と分配

大量に物を作りさえすれば、人が幸せになるわけではない。倉にモノがいっぱいあっても、武器や弾薬であれば、生命を脅かすだけだ。食糧が蓄えてあっても、お腹を空かせている人のところに届けられなかったら、何の役にも立たない。「有益な物を生産し、それを正しく利用すること」だ。

  

  basic service(教育/医療/介護)がすべての人に無償で提供されるなら、人はもっと安心して生きられるし、他者にも優しくなれる。認知症でお金の管理ができなくなっても、必要なサービスが保証されていれば、本人も家族も安心だ。

  

  「プラスの仕事」と「マイナスの仕事」

世の中には、命をはぐくむ「プラスの仕事」と、命をそこなう「マイナスの仕事」がある。プラスの仕事を増やして、マイナスの仕事を減らす努力が必要だ。武器や弾薬を大量に作っても、人の幸せには結び付かず、命が脅かされるだけではないだろうか。

 

「商業の経済」から、「人間の経済」へ

はたらくとは、傍(はた)を楽にすること。育児・家事・・どれも傍を楽にする大切な働き。立派な仕事だ。「母であること」・「主婦であること」に誇りを持ってもいいと思う。

  

  お金の起源(ラスキン著『この最後の者にも』)

2人のうちAが病気になり、Bだけが働いた。元気になったらAが働くという約束で。その約束を記したものがお金。

Aが元気になるとBは働かないで、Aに仕事をさせた。2人がともに働けば良いのに・・・お金=奴隷を所有すること・・意識していたい。

 

秋田県出身の江戸時代の思想家、安藤昌益は国民皆農を主張した。みんなで肉体労働を分担して、知的労働にも従事すれば、バランスの取れた生き方ができるし、公正な社会になると思う。大きな組織の歯車になったり、命令に従うだけの生き方から自由になる道がここにある。

 

トルストイの著作を翻訳した北御門二郎さん。「キリスト教徒たちは...ただ職人、あるいは農夫になれるだけである」(『神の国は汝等の衷にあり』より)とするトルストイの主張を貫いた人生でした。

 

トルストイの言葉その3

「人々を神や己の良心に対する忠純から解き放って、たまたまその時自分の上官であるものへの忠純と取り替えるという欺瞞こそ、本質的に軍隊や国家の力の基礎となっている」『神の国は汝等の衷にあり』 (レフ・トルストイ著・北御門二郎訳)

 

トルストイの言葉その4

「現代の人々の状態は、群をなして木の枝にぶら下がっている巣別れ前の蜂たちのようなものである。…もし飛ぶことができるのにどの蜂も飛ばないでいれば...蜂の群がその状態を変える時は決してこないであろう」『神の国は汝等の衷にあり』 (レフ・トルストイ著・北御門二郎訳)

 

「わが国を愛するがごとく、他の国々をも愛する。...われわれは愛国心が、わが民族に与えられた侮辱や損害に対する復讐を正当化するのを許さない。」『神の国は汝等の衷にあり』 (レフ・トルストイ著・北御門二郎訳)

今こそ、ロシアの文豪トルストイの言葉に耳を傾けたい。

 

威嚇、買収、催眠術のおかげで、人々は兵隊に取られていく。

たった一人の人間がキリスト教の教えるように人生を理解して、そのように生き始め、第二、第百の人間が同様な生き方を始めさえすれば、そこから脱路がないように見えていた社会的生活の魔法の輪も、たちまち崩れ落ちるであろう

(トルストイ)

 

戦争が奪うことであるなら、奪うことが恥ずかしくなるような社会を作っていくことが、大きな抑止力となるだろう。獲得することよりも、捧げることが幅を利かすような社会を作ってみたいものだ。ただし、滅私奉公ではなく、他者を生かしながらも、自分も生き生きと暮らせるそういう社会を作りたい。

 

デンマークは第二次大戦でドイツに攻撃されたとき、素早く降伏し、戦闘は6時間で終了した。しかし、デンマーク国民はドイツ軍に対しては非協力を貫き、多くのユダヤ人をスウェーデンに逃した。この歴史から私たちは多くのことを学ぶべきだろう。

 

ウクライナは穀倉地帯だと聞いた。ならば、そこは、その土地を耕している人たちのものだろう。ロシアでもなく、NATOでもなく。大地で食物を生産して、分かち合って暮らす。その単純なことが保証されないのは、奪う者たちがいるからだ。背後には、労せずとも利益を得たいという欲望があるのでは?

 

攻撃しろと命令されたら攻撃するのが軍隊。...かもしれないが、上官(上司)の命令にただ従うロボットではなく、それが正しいことかを考えて行動する人間でありたい。

  

 北欧が福祉国家なのは、税金で支え合うことを了解し合っているから。それが嫌になれば、減税を主張する政治家が当選して、政策は変わってしまう。日本は受益者負担を支持する国民が多いから、教育も介護もお金がないと受けられない国になった。日本人も福祉国家に相応しい国民へと成長する必要がある。

  

twitterを辞めました。

情報拡散のためには良きツールであると思いますが、

自分のタイムラインにも他者の投稿が入ってきて、自分が過去に投稿した記事が見辛いこと、流し読みしてしまいがちで、じっくり物事を考えるには向かないツールであると判断したからです。

 

以下に最近の投稿をコピペしています。

今後はtwitter経由ではなく、直接このページで発信していきたいと思います。

また、最近の記事についてはNoteもご覧ください。


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2月28日

フランスで年金支給開始年齢の繰り上げに対して、世代を超えて反対の声が上がっている。日本では、同様の事態に該当世代以外ではあまり話題になることもなかった。若者もやがて直面することだから関心を持って欲しいと思うが、派遣法改正や非正規雇用の拡大に声を上げなかった大人世代の責任も大きい。

 

 

2月20日

2015年から特養の入居条件が要介護1から要介護3になった。時を同じくして、年金の支給開始年齢も段階的に引き上げられた。再雇用の低賃金で働きながら、要介護2の親の面倒を見るのは難しい。

 

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2月10日

西欧の国々はウクライナに武器を供与しようとしているが、泥沼化していくだけではないだろうか?武器よりも花束が平和をもたらした事例がある。1986年2月フィリピンのピープルパワーによるエドゥサ革命では、女性たちが兵士に花束を差し出した。非暴力の歴史を掘り起こしたい。

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1月5日

本当に必要なものを生産するために丁寧な仕事をしたい。お金になるかならないかは関係ない。自分で必需品を作り出せるなら、そして互いに融通しあえる仲間がいれば、人は幸福に生きられる。

 

 

2022年12月31日

丸腰で団結することが、平和を作る鍵だろう。チャップリンの映画『独裁者』の最後のスピーチも”Let us all unite!"(皆で団結しよう)の言葉で終わっている。競争ではなく、協力と助け合いの世界をつくりたい。

 

2022年12月29日

必要以上を所有すれば、足りない人が生じる。戦争も、元を辿れば奪い合いだ。被害を受けるのは、穀物や資源が豊かな国だ。殺し合わなくても、分かち合える仕組みがあれば...仕組みよりも、そういう心を養っていくことだろう。大地が多くの実りを与えてくれるように、私も与える人になれたらと思う。

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2022年12月19日

岡山県のコロナ病床使用率が6割を超えた。600床しかないからあっという間だ。医療従事者も疲弊しているだろう。医療従事者の定員を増やし、重症者が必ず入院できる体制であれば、高齢者を介護していても、もっと安心して外出できるのに...医療体制の充実のためにこそ税金を投入すべきだろう。

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Kayoko

@Kayoko89584895

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2022年12月18日

国民不在の中で、軍事費を増やすことが決まっていく。7年前の安保法改正の時も反対運動が盛り上がったのに、改正を阻止できなかった。声をあげても無駄なのか?7年前も無関心な人はいた。そこを変えていく取り組みを地道に続けるしかない。

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Kayoko

@Kayoko89584895

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2022年10月26日

スマートフォンから、ガラ携に戻る動きがあるという。確かに、電池も長持ちするし、通信料も安く抑えることができる。それ以上に、スマホ中毒にならずに済む。本当に必要なことのために時間を使いたいと思ったら、良い選択だ。

 

 

Kayoko

@Kayoko89584895

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 なぜ、糸車が非暴力の象徴であるかについて、お話をさせていただきました。糸を紡ぐことが未来にどんな意味をもたらすか、一緒に考えてみませんか?

Kayoko

@Kayoko89584895

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2022年10月14日

「読むべきものは聖書、学ぶべきものは天然、なすべきことは労働」by内村鑑三  今日出会った素敵な言葉です。

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アウシュヴィッツ生存者の著書を読んだ。ドイツで仲良く暮らしていた隣人が迫害する側に回るという扇動された民衆の罪を思うと同時に、助ける側に回った希望を与える存在も輝く。「民主主義とは民衆教育」(M.K.ガンディー)